JC08モードを越えた! EVトラック
三菱の燃費不正問題は、一部車種についてのみ補償をおこなうことで収束しそうです。その不正の中に入っていた電気自動車は、「不適切ではあったが、違法までとはいえない」という感じでお茶をにごされてしまいました。「燃費を良く見せる」必要のない電気自動車.(2016/06/18)に書いたように、もともとは「燃費を良く見せる」必要がない電気自動車ですが、「不正」と肩書きがついたからには心穏やかではありません。そこで、一充電で何キロ走ることができるかの私的耐久走行テストをやってみました。
うちには、アイミーブ(i-MiEV)Mグレードとミニキャブミーブ・トラックの2台がありますが、アイミーブはいろいろな走行実例が出ていますので、今回は今年4月に8000キロ弱の走行距離で購入したミニキャブミーブ・トラックで試しました。(ミニキャブミーブ・トラック.2016/04/24)「電池残存率」は101.5%です。(2015年12月23日の測定結果)
一周約4.4km、標高差約6m(Google Earth)の道をコースに設定し、ひたすら回りました。この間、3カ所一時停止の場所があり、直線での速度は時速50km前後で走りました。
車内温度は約30度ありましたが、空気抵抗を増やさないために窓はほぼ閉め切って走りましたし、電費を稼ぐためにエアコンは使用していません。また、タイヤなど装備はすべて購入したまま標準のもので、速度を一定に保つオートドライブなどはついていません。ただし、荷台には、厚さ4mmのゴムマットを敷いていますので、その分で16kg重くなっています。この日は時々小雨が降っていましたが、ほぼ風はありませんでした。
セレクターレバーは、航続可能距離を延ばすためにはECOポジションが推奨されていますが、ブレーキをあまり使わず回生ブレーキで電気を取り戻すために、Bポジション固定で走りました。
満充電時点で航続可能距離は、以下のように117kmと出ていました。ミニキャブミーブ・トラックは、JC08モードで110kmとなっていますから、最初の目標は100km走ることでした。
運転は、普通?に走りました。アクセルをゆっくり踏む、減速は一時停止場所の前からブレーキを踏まない程度に速度を調節するくらいで特別?なことはしていません。田舎道ですから、時速50kmで走っていても後続車はまれですし、あおられることもありませんでした。(電気自動車でエコドライブをする方法は、電気自動車でエコドライブ | EVsmartブログ.(2016/07/08)にもあります)
一充電走行距離テストの結果は、ご覧の通りです。
「燃費マネージャー」のようにバッテリ残量数値を示すものがないので残りの電気を推測してしか走ることができず、最後は電欠まで走る覚悟でした。しかし、走行距離約102kmで亀マークが出た後、ミニキャブミーブ・トラックと同じ電池を積むアイミーブMグレードでの経験から、あと少なくとも10kmは走ることができると予想し走り続けたところ、なんと『112.9km』まで距離を延ばすことができました。当初の予定の100kmはおろかJC08モードでの110kmも越えてしまいました。まだもう少しは走ることが出来そうで、満充電時点での航続可能距離117kmを目指しても良かったのですが、JC08モード越えたことと電欠の不安も大きいので、ここまでにしておきました。
JC08モードは定められた試験条件での値ですから、普通は素人の運転で越えることはまずないのでしょうが、特別なことをすることなく越えてしまうところが電気自動車のすごいところです。「燃費を良く見せる」必要のない電気自動車は間違いないようです。
こういう車なのに、売り上げが伸びずに製造中止に追い込まれるとはさびしいことです。日産ブランドで仕切り直さないでしょうか。
(補足)
耐久走行テスト後に自宅で普通充電をした翌日は、満充電時、以下のような航続可能距離表示でした。128kmは、ミニキャブミーブ・トラックでは初めて見た数字です。(上の走行条件に書いたように下り坂のみを走った後の数字ではありません)
私も、ミニキャブミーブトラック(中古車購入)のオーナーに、今年の7月からなりました。
軽貨物さんが乗っているミニキャブミーブトラックは、
100km以上走るのですね。
私のは、と言うとまだ満充電で止まるまで走らせたことがありません。
今度、時間があるときにやってみます。
ちなみに、カセットコンロで発電できるエネポを使って充電をしてみた動画をユーチューブにアップしております。
https://www.youtube.com/watch?v=7x7QIEpKlZA
(Webマスター:オーナーは、軽貨物さんではなくて、電気自動車ニュースを書いているEddyのことだと思います。ここに書いたように約113キロ走ったことがあります。
エネポでも充電できるのですね!災害があったときには貴重な電源になりますね(^O^))
投稿: 佐藤 順 | 2016/09/13 22:42
電気自動車は暖かいときと寒いときで電費が異なりますよね。ですから、本来は今出た電費と寒いときの電費を足して2で割らないと正しい走行可能距離になりません。
暖かいときにちょっと超えているくらいなら寒いときと合わせて測定すると相当悪い結果だと思います。ですから、ごまかされていますよ。三菱にー。
私もM乗りで車自体は気に入っていますが、冬場は走行可能距離が最悪80キロくらいになりますからメーカーは誠実な数字を表示してないと感じています。
ディーラー充電料金無料にして誠意を見せてほしいですね。
(Webマスター:コメントありがとうございます。気温によっても左右されますね^_^;
ガソリン車は、どうやってもカタログ値に近づくことはありませんから、その点、素人が一般道で走らせてもカタログ値を越えるところは、すごいというところでお許しを。
スズキのテストコースは風が強いところで、燃費の計測に苦心していたから不正をしてしまったとか。自動車メーカーは、そのように微妙なところで出している表示だそうです。にもかかわらず、112.9kmは走ったので、同じEVトラックに乗る方には参考にしていただけるのではないかと思っています)
投稿: のり | 2016/08/17 15:42
〉みつさん
私のミニキャブMiEV は16kwタイプ後期型ですがカタログ値150kmに対して130km台を表示したことがありません。GW中に事故ってしまいディーラ所有の初期型を約50日程借りていましたが走行可能距離は151km迄表示しており、毎週末同じところに走っているのですが、実走行においても約20km程の差があります。
もはや重いだけでは理由にならないです、ディーラ承知の上で国交省に投げ掛ける事にしました。ある方がシミュレーションしてくださいまして、認められている誤差の範疇で終わるでしょう。と言って下さいましたが、自分で決めることもないと思い準備しているところです。みつさんのミニキャブは後期型でしょうか?よかったら相談に乗って頂けませんでしょうか。
投稿: 軽貨物 | 2016/07/11 05:39
いつも、ホットなユースをありがとうございます。
ほぼほぼ113km走破されて、カタログ値オーバー達成ですね。
満充電時の航続距離表示128kmは、i-MiEV(M)だと120/110比を掛けて139km相当ですね。
うちのMも、最近の満充電時航続距離が130kmオーバーとなることが、珍しくなくなりました。SCiB搭載車はとても優秀です。
(Webマスター:ありがとうございます(^O^)
電池残量さえわかれば、電トラもこわいものなしでしょう。
SCiBの関係者がおっしゃっていましたが、この電池は電気自動車にはオーバースペックなのでしょう。うれしいことですが(^O^))
投稿: KAKU | 2016/07/10 20:14
トラックは軽いのが良いですね。
ミニキャブミーブバン10.5は重いので80キロ以上走ったことがありません、やはり燃費マネージャーがほしいですね。
量販店のトラックがミニキャブでつかわさせていただきましたがエンジン車は力がなく乗りずらかったです。あとトラックは狭いせいもあり椅子の座り心地が悪いですね。
トラックの購入も考えていましたが、リクライニングできない、あの椅子で長距離走りたくありません。(笑)
トラックには乗用車タイプ椅子の取り付けも難しそうです。
(Webマスター:EVトラックは出足も力強くて良いです(^O^)
同じ電池を使っているのだから、既存の燃費マネージャーの手直しは少ないと思いますが、数売れないでしょうからメーカーも出さないでしょうね^_^;
ミニキャブミーブトラックで長距離は、もともと想定外でしょう(^O^))
投稿: みつ | 2016/07/10 08:59