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2013/02/10

「“失速”した電気自動車」?

リンク: 【週末経済講座】“失速”した電気自動車 HVが市場を席巻! - 経済・マネー - ZAKZAK.

あいかわらず同じ論調で,EV嫌いが前提といわれても仕方ないような新聞の記事です。新聞編集委員の方には誤解が多いようですので,勝手ながら補足修正しておきます。

1回の満充電での走行距離が100~120kmからなかなか飛躍できない

これは一面では真実ですが,条件によっては違ってきます。たとえば,私が乗るi-MiEV Mグレードは,日産リーフが積む電池(24kWh)の半分以下の容量(10.5kWh)しかありませんが,暖房を使わなかったり急な坂道を登らなかったりと距離を延ばすことができる条件さえそろえば,100kmを走ることは可能です。

EVのデメリット(2013/01/19) 2) 走る距離が短い

また,以下のブログのように電池容量16kWhのi-MiEV Gグレードでさえ140km走っている例もあります。(途中,1時間の充電約40km分を除く)

アイミーブの実力を検証!長距離だって大丈夫!!(2012-11-21)千葉三菱発

さらに,リーフの例ですと以下のような記録もあります。文中に「「リーフ」や「iMiEV」の実質的な航続可能距離はせいぜい120km前後」とありますが,電費を考えた運転をすれば,これも文中にあるように約110kmの距離を「残りの走行可能距離40kmくらいの状態で目的地に到着」ですから,約150kmは走ることができます。

No.1848  ちょっと一休み その282 『日産「リーフ」での高速道路走行』(2011/06/12)BMC

事実を示すことは大切ですから,最悪の条件での例を出すことは重要ですが,それはあくまでも悪い条件でであって,良い条件での走行距離も示さないと記事としては公正とはいえないでしょう。

販売価格を一律28万円値下げする。国の補助金を最大限利用するのだが、それでも低グレードのHVより少し割高で、およそ220万円に

この場合の220万円のリーフとはSグレードを差すのでしょうが,編集委員は 2013年度からの補助金制度変更(2013/02/04)については触れておらず, このブログに書いたように新年度はリーフの「Xグレード」が約252万円で購入できるとすれば,今の「S」と「X」との価格差は約40万円ですから,Sグレードは約212万円で買うことができるかもしれません。

この価格だけを見れば,まだEVの方が割高に思うかもしれませんが,ガソリン代と電気代,オイル交換などのメンテナンス代を含めて車を所有する期間を考えれば,この価格は決して割高ではありません。このように重要な条件については,なぜか触れられていません。

EVとガソリン車とのコスト比較(2011/09/04)

記事は,2月10日公開にもかかわらず,1月上旬に書かれた原稿かもしれないと疑ってしまいます。なぜなら,急速充電器の設置数を「昨年末で1300基」としているからです。

直近の急速充電器の数を調べたければ,CHAdeMO 協議会の急速充電器設置数(2013.1.31現在,1605 )やcoco充電などの充電情報サイトをみればすむことです。にもかかわらず,200〜300も少ない数を取り上げているのはなぜでしょうか。「充電施設・設備の未整備」を強調したいために少ない時の数を書いたのではないかと,つい疑いの目を向けてしまいます。

最後に「EVの普及は、エコカーの本筋をEVに置いている日産の“孤独な”闘いとなりそうだ」と書いてありますが,三菱もいるよと,ついつっこみたくなりました。三菱の存在は視野に入っていないようです。

いずれにせよ,EVに対する認識は「新聞編集委員」でもいまだにこんなもんだという良い例でしょう。

「現実誤認」は「混乱を招く」(2012/10/29)

コメント

豊田 茂さん,コメントありがとうございます。

>最初からこの様な設計で製造されていればもっと普及していたに違いないと感じるのです。

両社とも開発段階で北海道での走行テストをしていたのですから,寒いことの問題点は把握しており,対応策は考えてはいたのではないでしょうか。それでも発売日を優先させたのかもしれません。

>普及させたいのなら、メーカーやディーラーももう少し本腰を入れないと

日産は増設に本腰を入れ始めましたが,以前に書いたようにすぐ近くに設置している例があります。なんと効率の悪いことか。
http://evn.blog.eonet.jp/weblog/2012/11/100-ffe8.html

営業形態が違うとはいえ,急速充電器の設置は面での広がりに意味があるので,なぜ調整しないのでしょうか。日産本社で統括する部署がないのでしょうか。

日産以上にちぐはぐなのは三菱です。滋賀県では,EV発売後3年半たっても,いまだに三菱系のものは2カ所(電池工場が他に1カ所)しかありません。
http://evn.blog.eonet.jp/weblog/2012/12/post-84f7.html

各県の販売会社の方針によるのでしょうが,本気で売る気はないと見られても仕方ないでしょう^_^;

店長kさんやwebマスターさんのおっしゃるとおりです。
日産は奇しくも三菱の真似つまり暖房エネルギーを温水式のエアコンを採用しました。アイミーブが発売されてしばらくしたら、冬場にエアコンを動作したら走行距離が半減するとのクレームが相次ぎました。原因として考えられることは、電熱線を使用したために走行モーターに流れる電流が半分しか流れなくなってしまったことにあると伝えられています。新型のリーフは家庭用のエアコンと同じヒートポンプ式に変更されたことで、走行モーターに負担をかけない工夫が施されました。おまけに12vを利用したシートヒーターを全席に配置したことで、寒さに震えてのドライブから開放されました。ここで言いたいことは最初からこの様な設計で製造されていればもっと普及していたに違いないと感じるのです。そしてもうひとつ充電インフラの配置のまずさが挙げられます。或る都市には何箇所も配置されても近郊には何一つ配置されていません。そしてクルマの特性から混んでいる日中を避けて夜間に移動した方がより長距離を走行出来るけれど、24時間使用出来る充電器が少ないこと特に三菱のディーラーの殆どが夕方の6時で終了していることです。普及させたいのなら、メーカーやディーラーももう少し本腰を入れないとEVからHVやPHVに乗り換えるオーナーが続出するかもしれません。

NeoNaoさん,コメントありがとうございます。

>リーフで月に1000台、(i+minicab)MiEVで200-300台というのは、航続距離に問題を抱えているにしては立派なものだと思いませんか?

そうですね。売れ行きが伸びなやっんでいるi-MiEV やMINICAB-MiEVでも昨年の12月で258台売れているのですから,ヨシとしましょう^_^;以下の記事によるとアメリカでも1月の販売実績は257台だそうです。

1月の日本製EV米国販売、日産 リーフ は3.8%減(2013年2月15日)
http://response.jp/article/2013/02/15/191324.html

>ほとんどの予想は「EVの普及は限定的でPHVが本命」

予想通り?三菱のアウトランダーPHEV は生産が間に合わないほど売れていますね(^O^)

「EVの売り上げは予想を下回っている」というのは事実ですが、当初の売り上げ予測が過大だっただけで、私は良く売れていると思いますよ。
 リーフで月に1000台、(i+minicab)MiEVで200-300台というのは、航続距離に問題を抱えているにしては立派なものだと思いませんか? 横浜市や横須賀市ではリーフを見かけることは珍しくありません。たくさん走っています。iMiEVはちょこちょこしか見かけませんが。
 日産の売り上げ予測は、もともと無理があったわけで、少なくともトヨタやホンダはそんな予想など信じてなかったわけです。1-2年前に自動車関連の公演で調査会社や各自動車メーカの予測もいくつか聞きましたが、ほとんどの予想は「EVの普及は限定的でPHVが本命」というものでした。そして、大多数の予想の通りになっただけ、ということです。

 

>プリウスについてですが、赤字でも売った件を言っているのではありません。EVの場合は、どどーんと公的補助を受けているのですから、その辺は変わらない気がしますし。

ハイブリッドも最初は補助金あったかな。それでもなんとしても売ろうという姿勢があったような。
三菱はi-MiEVを出すときに,もっと下げた金額,赤字でも売りたかったのではないか。
いつまでも補助金頼みでは「失速」なのでしょうが。

「マスコミは大衆であるとも言える」とはいえ,もうちっと調べて書いてほしいですね。

>(個人的には、EVは当面スキモノノ異端でいいじゃん、て

どこかで読んだのですが,モンゴルで羊を飼っている人たちは,たくさんの羊の中に1匹はヤギを飼っておくそうです。なぜかというと,羊の群れはその場の草を食べ尽くしてしまっても移動しないことがあるそうで,それに比べヤギは他を探しに行くので,それにつられた羊の群れも動き出すからだそうです。

一匹狼,もとい一匹ヤギでもイイじゃんって個人的には思っています(^O^)

プリウスについてですが、赤字でも売った件を言っているのではありません。EVの場合は、どどーんと公的補助を受けているのですから、その辺は変わらない気がしますし。
「21世紀に間に合った」未来的な乗り物であったハイブリッドカーと比べて、EVの場合は、過去に2度も市場から消えていった古い技術の焼き直し感が否めず、といったマイナス面を払拭できていない気がします。
新しい提案が受け入れなかったのは確かですし、マスコミは大衆であるとも言えるので、それをひっくり返す提案が出てきて受け入れられることを願っております。(個人的には、EVは当面スキモノノ異端でいいじゃん、て思ってますが・笑)
リーフatホームには、ちょと未来を感じましたがねぇ。。。。

あきらけい さん コメントありがとうございます。

売れていないのは事実ですが^_^;

>ブリウスの奇跡、は、当初の売り方が良かった面もありますし。

赤字でも売っていくというのは,他のメーカーではできないでしょう。
プリウスにデカプリオ?だったかを乗せてアカデミーショウ?で宣伝してもしていましたね(^O^)

売れない原因の一つは、マスコミが足を引っぱっているからと私は思っています^_^;

メーカーが思ったより売れなかったのですから、失速報道は仕方ないかなぁ。
やはり、一般的な車として売るには時期尚早だったかも知れませんね。
ブリウスの奇跡、は、当初の売り方が良かった面もありますし。(他メーカーだったらハイブリッドがここまで普及したか疑問です)
売れないのは、顧客が阿呆だからと言っては、元も子もないですし。(笑)
短距離送迎車、配達車、超高級スポーツカー以外に、EVが適している場面は少ない気がしてます。
私は相変わらず、公的資金投入による充電ポイント設置には反対しています。(折角「給油」の面倒から開放されたのに、出先で「給油」に当たることをやる人が居るのか!?)
EVには、車としてではなく、ツールとしての進化を願っております。

原島 信幸さん コメントありがとうございます。

EVは面白いと思って乗って,その面白さを何とか伝えたいと思っています。よろしくお願いします。

 ハイブリット車がこの世に初めて姿を現したときも爆発的に売れた訳では有りませんでした。現在の電気自動車の売れ行きとあまり変わらなかったと思います。それでもトヨタはあきらめずに市場に投入してきましたので現在があるわけです。もっと遡れば内燃機式の自動車が登場した時もガソリンスタンドなるものはほとんどなくしかも其の燃料は馬車が輸送をしていました。その時代に内燃機式の自動車がこんなに普及するとは、そして、便利とは思っていなかったのではないでしょうか。ただ、面白いと思っていた人はそれなりいたのではと思います。

店長kさん,コメントありがとうございます。

EVは不便かといえば不便ですが,その不便さをどのような場合に,どのようにとらえるかによって「不便」の深刻度,「不便」の感じ方が違ってくると思っています。

うちのような田舎では家族で複数台の車を持つことが普通ですので,私はガソリン車も所有しており,距離に応じてEVと乗り分けています。両方に乗る者としては,同じ土俵でEVとガソリン車とを語る必要はなく,それぞれのメリットをそれぞれの視点で語ればよいと思っています。それをこの新聞記事のように古い?データを元に,アタマから?EVを否定するような書きぶりの記事には突っ込みを入れたくなるのです^_^;

私は毎日往復約30キロの通勤,市内外での休日の買い物にEVを使っていますが,これで不便さを感じたことはありません。しかし,あえていえば,冬場の暖房を入れずらいことが「不便」でしょうか。暖房を入れたときの電池の減り具合には,最初驚きましたが,今の通勤距離では,暖房を入れずにガマンする必要はありません。走行距離を伸ばす必要がないにもかかわらず,なんだかスイッチを入れずらくなっているのは,厚着をしマフラーに手袋と膝掛けと「不便」さを楽しんでいるといっても良いかもしれません(^O^)

でも,普通はこれを「不便」というのであって,そんなことをしてまで乗ろうと普通の人は思わないでしょう。

店長kさんのコメントには,急速充電によって到着時間が余分にかかってしまうことと,速度が出せない旨の記述がありましたが,私の場合は急速充電を使うことはまれですし,ましてや高速をEVで走ることはあまりありません。ですから,私とは不便さの度合いは違ってくるでしょう。

先日,名神をガソリン車でチンタラ走っていたところ,リーフがいきよいよく抜かしていきました。あのリーフがどこまで行ったのかはわかりませんが,次は○○で充電するのだろうかとハンドルを握りながら想像していました。i-MiEV を見ることはまれですが,リーフをよく見るようになってきたことは喜ばしいことです。

ネット上では毎日(冬以外はそうでもないが)の充電は煩わしいだろうとの書き込みも見られますが,私の日課として帰宅時の充電器への差し込みにかかるわずか数十秒の作業は,煩わしいものではありません。

しかし,これを煩わしいと思う人もいるでしょう。ましてや,冬に完全防備で車に乗るなんてナンセンスだと思う人が多いのも確かです。ですから,より多くの人に受け入れられるようなEVができることにこしたことはありませんが,店長kさんがお書きのように現状では難しいものがあるでしょう。

私はこれから,プリウスのようなハイブリッドの車や,それの発展したようなアウトランダーPHEVのような車に乗る人が増えることにより,電気を使ったモーター走行を体験する人が増え,その状態がもっと長く続くことを願った人にEVが広がっていくような気がします。

初代のプリウスに乗ったときに私自身がそう思いましたから^_^;

こんちには、いつも楽しく拝見しています。私も、リーフと、アイミーブに乗っています。もうすぐ、リーフからアクアに乗り替えますが…,

貴方が言いたい事はわかりますが、実際、電気自動車、不便じゃないですか? 車とは、好きな時に、好きな所へ、自由に、速く行けることが大前提。その基本が電気自動車にはかけている。不便を強いられるのは事実で底が敬遠されるのだと思います。先日、東名高速で富士川SAから、上郷SAまで、ガソリン車なら2時間で走れる距離をリーフで4時間かかりました。巡航速度平均78km前後でした。70万円台の軽トラ、ダイハツハイゼットに、高速道路で400万円のリーフが抜かれる現実があります。

近江商人に、三方よしって言葉ありますよね。電気自動車は、売る側もお上に売価上限を設定され、さらに値下げを要求し続けられる。 買う側も使い勝手が悪すぎる。 世間も過度のEV普及は政治で、原発再稼動の口実に利用される恐れも。

私は、電気自動車乗りとして、現状の電気自動車は一度各メーカーは撤退し、クオリティの高い電気自動車を開発し、再度仕切りなおしたほうがいいと思います。今の電気自動車は、ハイブリッドで売れに売れまくる、トヨタへの僻みの象徴のように見えてならないです。

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